みなさんこんにちは?
11月に入りましたね。めちゃくちゃ寒くなってきました。初雪もあったようで、いよいよ冬本番に近づいてきました!
お体には十分気をつけてくださいね♫
さて本日は自傷行為について記事を書いていきたいと思います。
少しセンシティブな内容になっていると思いますが、最後まで付き合ってくれたら嬉しいです。
パッと読むための目次
自傷行為は悪いことなのか!?
精神科ではよく自傷行為をしてしまう患者さんを診ることがありますが、自傷行為って実際にはどう言うことなんでしょうか?
見つけては、怒ってしまう看護師さんも見たことがありますが・・・
まず自傷行為とはどのような行為なのでしょうか?
自傷行為とは、意図的に自らの身体を傷つける行為のことを言います。
例えば、リストカットやライター、タバコで肌を焼く、髪の毛を抜く、壁を殴るなどがあります。一番知られているのは、リストカットだと思います。
僕が精神科病院で勤務していて一番目にする自傷行為もリストカットです。
自傷行為は、自分の心の中にある不安や抑えきれない感情を自分で処理するために、言葉で表出できずに処理しようとする方法として考えられています。
実際の現場(精神科病院)でも自傷行為に至ってしまう患者さんは数多くいらっしゃいます。
ここからが本題なのですが、実際に自傷行為を発見した看護師さんの対応にビックリすることが多々あります。
もちろん現場で働いている看護師さんにも色々な方がいます。
例えば今までに見てきた実際の看護師さんの例に出すと・・・
「また切ってるのかい。どうしてそんなことするの!?親から貰った大切な身体を切るなんて!!そんなこと(リストカット)はダメな行為だよ!!」
または・・・
「構って欲しいの?構ってちゃんだね。そんなことしたら私は悲しいわ」
上記のような言葉を患者さんにかけている看護師さんを見たことがあります。
しかし、こんな看護師さんもいらっしゃいます!!
「傷大丈夫!?傷の程度を見せて欲しいよ。まず手当をするね。辛かったんだね。辛かったよね。私で良かったら話聴くからね。」
上記の言葉掛けを見て皆さんはどう思うでしょうか!?
上の看護師さんは自傷行為をしている患者さんを発見して、叱っているのが分かります。
下の看護師さんは、傷の程度を観察しながら、辛かったねと相手の気持ちに共感し、話を聴かせて欲しいと言っています。
どちらが医療者として正しい言葉掛けなのかは、一目瞭然ですよね!?
もちろん後者です!!
しかし、実際には僕が現場で見てきたのは、叱っている看護師さんが残念ながら多かったです。
自傷行為は、「生きたいけど、死ぬほど辛い出来事や問題があり、どうしようもできないから自傷行為に至ってしまっており、その問題が解決できれば生きてみたい」と願っていると僕は思っています。
なので、自傷行為が善か悪かとの問題ではありませんが、死なない程度に自分の体に傷をつけて、死なないようにしている行為だとすれば、それは悪いことなのでしょうか!?
必死で辛い出来事やトラウマ、辛い過去から逃れようと自傷行為をしてしまっている患者さんに、自傷行為を発見して叱ることは、最善ではないと言うことです。
もし自傷行為を打ち明けてくれた人で出会ったり、自傷行為を発見した場合には、「よく言ってくれたね。辛かったよね。打ち明けてくれてありがとう」と伝えてあげて欲しいと思います。
自傷行為はアピールじゃない!!
現場では看護師さんが、あの自傷行為はアピールじゃない!?って言う人が居るのですが、実際にはどうなのでしょうか!?
先ほど看護師さんの言動について書きましたが、実際に叱ってしまう看護師さんも見てきました。
しかし、その看護師さんの対応は最善では無かったかも知れませんが、否定している訳ではありません。
自傷行為やそのような行動をしてしまう患者さんに対しての対応経験が少なかったり、今まで対応や関わりについて、丁寧に教えてくれる人が居なかった可能性があると考えられます。
僕の勝手なイメージですが、地方や田舎に行けば行くほど、昔ながらのやり方で、叱ってしまったりする看護師さんが多いイメージです。
ちなみですが、僕の勤務している病院の看護師さんは、しっかりと勉強されている看護師さんが多いので、対応もとても丁寧で寄り添った看護をしている看護師さんが多いです。
話は少し変わりますが、ちなみにこんな研究もあるんです!!
リストカットなどの自傷をする者の96%は、1人きりの状況で、その行為を誰にも告白しないことが明らかにされている。自傷の大半は、演技的・操作的ではない。(Hawton et al.2006)
または・・・
自傷を繰り返す者の55〜75%は、怒りや絶望感といった感情的苦痛を緩和する目的で及んでいる。(Matsumoto et al.2204)
このような先行研究でも明らかになっているのです!!
なので、自傷行為は演技でも操作的でもなく、感情的苦痛を緩和するために、やってしまっていると言うことなんです。
このような研究があること自体知らなかったり、関わりや対応を丁寧に教えてくれる人がいないために、自傷行為を発見した場合に、叱ってしまったり、怒ってしまったり、と言った言動になってしまうと僕は考えています。
この記事に書いている内容や対応、関わりが全てではないと思いますが、少しでも皆さんの参考になってくれたらと思い書いて見ました。
とにかく、自傷行為はアピールでもなく、目立ちたいからやっているのではありません。
本当は生きたいけど、大きな問題や困難、苦痛、不安があり、自分一人ではこの問題に対してどうしようもできなく、しかもその辛さを言葉にして人に伝ええることもできなくて、どうすることもできなく、自傷行為に至ってしまうことが多いと言うことを少しでも、皆さんに知って貰いたいなと思いました。
そんな自分もまあいいか。
これを見て少しでも元気になってくれた嬉しいです♫
今はまだ自傷行為に及んでしまったり、辛い日々を送っている方も数多くいらっしゃると思います。
この記事を書いている今、この瞬間も人生が辛い。どうして私は生きてるんだろう。先が見えない。と思って生きていらっしゃる方も居ると思います。
今はまだ自分のことを好きでも嫌いでもいいんです。
逃げたっていいんです。
隠れたっていいんです。
でもたまには「そんな自分もまあいいか」と自分を自分で認めて見てください。
あなたが今日も存在しているからこそ、僕はこうして今日も記事をかけています。
あなたが居なかったら、この記事を書くモチベーションにもなりません。
あなたはよくやっています。
だからこそ、たまには一息ついてのんびり過ごしましょう♫
もう一度言いますね。
逃げたっていいんです。
隠れたっていいんです。
少しでいいので、太陽の光を浴びながら、散歩して見てくださいね。
それだけでも、少しだけ気分が変化しますから。
あなた(あなたとは辛い日々を何とか生き抜いている皆さんをさしています)
僕で良かったらお話し聴きますからね。
少しでも、あなたの力になれますように。
少しでも、あなたに寄り添えますように。
今日も焦らず、のんびり、ゆっくりと過ごしましょうね♫
今日のまとめ
- 自傷行為は「本当は生きたいけど、問題や困難があり、自分では解決できないから、どうすることもできなく、自分の身体を傷つけてしまうことが多い。
- 決して自傷行為は、アピールや目立ちたいからやっている訳ではない。
- 過去の偉大な研究者たちが、自傷行為は演技的・操作的ではない!!と研究発表している。
- ゆっくりとのんびり、焦らず過ごしましょう。僕で良かったらお話し聴きますからね。